新型コロナウイルス等感染症に対する取り組み

研究施設に特化した総合エンジニアリング会社である島津理化からの感染症対策のご提案

バイオハザード施設のご提案

遺伝子工学における遺伝子組換え実験が普及し、これらの危険な病原微生物や,未知の遺伝子を取り扱う分野で生じる危険性をバイオハザード(Bio-hazard)といいます。そして、研究・治療従事者に対して、このような危険な生物材料の拡散や実験室内の感染を抑制するため,取り扱い方法や実験設備に基準が設けられています。このように生物材料の伝播を抑制し、安全性を確保することがバイオハザード対策です。

バイオセーフティーシステム

バイオセーフティーの定義

微生物または,微生物が産生する物質を取り扱う際に発生する可能性がある,「ヒト」および自然界が受ける生物災害の抑制

  1. 1病原微生物の危険度に合致した設備が必要:P1,P2,P3,P4レベル
  2. 2対象市場:病原微生物の取り扱い,医薬,農畜産
  3. 3各種法律,規制,指針
    • 遺伝子組換え法(04年2月19日施行)
    • 感染症法改正(07年6月1日施行)
  4. 4室内圧力:陰圧(負圧)
    • 室外への流出防止・感染防止・環境破壊防止
  5. 5区分
    • 取り扱い微生物の影響度により区分BSL:レベル1,2,3,4
    • 物理的防御:P1,2,3,4レベル
バイオハザード対策室イメージ図

バイオハザード対策施設 選定ガイド

名称種類主な仕様 種類 主な仕様 Dimensions(mm)
W D H
バイオハザード対策施設 レベル:P3 室圧 -50Pa~+50Pa 仕様はお打ち合わせによる
温度 +18℃~+26℃±1℃
湿度 40%~60%RH±10%RH
空気調和機:床設置型

ウィルス、細菌、真菌、寄生虫などの病原体等や、実験動物における病原体等の取扱いには、その病原体等のリスク評価を行い、バイオセーフティーレベル(BSL)分類に基づき、それに対応する実験手技と安全機器及び実験室の設備を設ける必要があります。病原体取扱者とその関連者の安全を確保する為、島津理化では、バイオハザード施設のご提案をさせて頂きます。

ヒアリング→基本計画→予算提出→設計→施工計画→工程検討→施工→アフターメンテナンス

施工事例

納入機器 一例

  • オールスチール実験台 EA(島津理化)
  • SUS作業台 SS1(島津理化)
  • バイオハザード対策用キャビネット
  • グローブボックス
  • オートクレーブ
  • 排水処理装置
  • 非常電源設備

参考資料

  • 国立感染症研究所HP「病原体等安全管理規定(改訂第三版)」、厚生労働省HP「病原体等の名称と疾患名称の対照表」等より抜粋 
病原体のリスク バイオセーフティーレベル(BSL) 実験室の使用目的 実験室の安全機器 安全設備及び運営基準 病原体等 代表例
1 基本実験室-BSL1 教育、研究 開放型実験台
  • 通常の微生物学実験室、特別の隔離の必要なし。
生ワクチンウイルス
2 基本実験室-BSL2 一般診断検査、研究 病原体の取扱いは、バイオセーフティキャビネット内で行う。
  • 通常の微生物学実験室を限定した上で用いる。
  • エアロゾル発生の恐れのある病原体等の実験は、必ずバイオセーフティキャビネットの中で行う。
  • オートクレーブを設置する。
  • 実験室入口に国際バイオハザード標識を表示する。
  • 実験室入口は施錠出来るようにする。
  • 実験室入口は、常時閉め外来者の立入りを禁止する。
インフルエンザ、ポリオ、風疹、コレラ、梅毒、新型コロナウイルス(COVID-19)(患者由来の臨床検体) 他
3 封じ込め実験室-BSL3 特殊診断検査、研究 病原体の取扱いの全操作をバイオセーフティキャビネット内、あるいはその他一次封じ込め装置を用いて行う。
  • 他の区域から実質的・機能的に隔離し、二重ドアにより外部と隔離された実験室を用いる。
  • 実験室の壁、床、天井、作業台等の表面は洗浄及び消毒可能な仕様とする。
  • 気密性を有すること。
  • 常に外部から実験室内に空気の流入が行われること。
  • 実験室からの排気は、HEPAフィルターで濾過し大気中に放出する。
  • 実験室の排水は消毒液またはオートクレーブで処理してから排出し、専用の排水処理装置で処理の後、一般下水に放出する。
  • 病原体等を用いる実験は、必ずバイオセーフティキャビネットの中で行う。
  • 実験室内にオートクレーブを設置する。
  • BSL3区域の入口に国際バイオハザード標識を表示する。
  • BSL3区域の入口は施錠出来るようにする。
  • 入室を許可された者及び管理に関わる者以外の立入りは禁止する。
鳥インフルエンザ、HIV1,2、結核菌、ペスト、チフス、新型コロナウイルス(COVID-19)(病原体の取り扱い) 他
4 高度封じ込め実験室-BSL4 高度特殊診断検査 クラスⅢバイオセーフティキャビネットまたは、陽圧スーツとクラスⅡバイオセーフティキャビネットに加え、両面オートクレーブ。給排気はフィルター濾過。
  • 他の区域から実質的・機能的隔離を行い独立した区域とし、BSL4実験室とそれを取り囲むサポート域を設ける。独立した機器室、排水処理施設、管理室を設ける。
  • 実験室の壁、床、天井は全て耐水性かつ気密性のものとし、これらを貫通する部分(給排気管、電気配線、ガス、水道管等)も気密構造とする。
  • 実験室の出入口には、エアロックとシャワー室を設ける。
  • 実験室内の気圧は隔離の程度に応じて、気圧差を設け、高度の隔離域から、程度の隔離域へ、又程度の隔離域からのサポート域へ空気が流出しないようにする。
  • 実験室への給気は、1層のHEPAフィルターを通す。実験室からの排気は2層のHEPAフィルターを通して、外部に出す。この排気濾過装置は予備を含めて2組設ける。
  • 実験室内の滅菌を必要とする廃棄物等の滅菌の為に、実験室とサポート域の間に両面オートクレーブを設ける。
  • 実験室からの排水は、専用オートクレーブにより121℃以上に加熱滅菌し、冷却した後、専用排水消毒処理装置でさらに処理してから、一般下水へ放出する。
  • 実験は完全密閉式のグローブボックス型バイオセーフティキャビネット(クラスⅢ)の中で行う。
  • BSL4区域の入口に国際バイオハザード標識を表示する。
  • BSL4区域の入口は施錠出来るようにする。
  • 入室を許可された者及び管理に関わる者以外の立入りは禁止する。
エボラ出血熱、ラッサ熱、天然痘、黄熱病 他

光触媒環境浄化装置のご提案

島津理化からのご提案
「光触媒環境浄化装置」でウィルス対策!

光触媒技術で清潔&快適な「クリーン環境」を作ります。
医学・薬学・介護・各種業務の脱臭・除菌に光触媒がよく効きます。
製品は、設置場所や条件によって3タイプからお選び頂けます。

光触媒浄化装置の基本的な内部構成

光触媒環境浄化装置の基本構成はプレフィルタ、光触媒フィルタと紫外光源、アフターフィルタです。
プレフィルタは空気中の粉塵や水滴をキャッチ。光触媒フィルタと紫外光源で空気中に含まれる有機溶剤や悪臭の原因物質の分解及びウィルスや細菌の分解が行われます。アフターフィルタでは分解後に発生する対象のガスの種類や使用する環境に応じて主に活性炭と中和フィルタ、 HEPA の3種類から選択して組み合わせて使用します。

〔空気清浄機の囚人能力・脱臭能力について〕
  • たばこの有害物質(一酸化炭素等)は、完全に除去できません。
  • 常時発生し続けるにおい成分(建材臭・ペット臭等)はすべて除去できるわけではありません。

空気中に浮遊しているこんなものを除去します!

ココが違う!新開発、光触媒セラミックフィルタ
SEIWA TITAMIC FILTER
光触媒セラミックフィルタの特徴

  1. 1フィルタ表面が非常にポーラスで表面積が大きいため、自在に酸化チタンの量をコントロールできます。
  2. 2フィルタ表面が汚れてもメンテナンスにより再使用出来ます。
    (ただし表面をコーティングしてしまう様な物質はメーカーにて再処理)
  3. 3フィルタが不燃物の為、光を大量に当てても変質の心配なく、光源との距離を近づけることができます。(光触媒機能を最大限に利用できることにより効率アップ。)
  4. 4空孔率が80%~90%と非常に高く、通気抵抗が極めて小さい。
  5. 5骨格がランダムに存在するため流体との接触効率が良い。

これらの特徴により従来の光触媒フィルタに比べてより高い分解活性を有するフィルタとなりました。(特許 No.4610135)

卓上実験のガス吸引に。

場所を選ばず、手軽に設置!

SP-90T2

本体サイズ・重量 W474 × H165 × D155mm (取手含まず) 約4.0kg
本体材質・仕上げ アルミ・メラミン焼付け塗装
最大処理風量・騒音 1.5m3/min 35dB
電源・消費電力 AC100V 30W 1.0A 50Hz/60Hz
本体構成 UV-A ランプ:10W×2本
プレフィルタ × 1枚
特殊光触媒セラミックフィルタ(120×300×15mm厚)×2段
許容周囲温湿度 5~40℃ 85%以下

床置きでも机上でも自由に設置!

SP-180T2

本体サイズ・重量 W501 × H397 × D200mm (取手含まず) 約9.0kg
本体材質・仕上げ アルミ・メラミン焼付け塗装
最大処理風量・騒音 3.0m3/min 40dB
電源・消費電力 AC100V 86W 1.4A 50Hz/60Hz
本体構成 UV-A ランプ(強力型):× 7本
プレフィルタ × 1枚
特殊光触媒セラミックフィルタ(420×295×15mm厚)×2段
許容周囲温湿度 5~40℃ 85%以下

強力に空気清浄!

SP-210T2H

本体サイズ・重量 W360 × H775 × D360mm  約35kg
本体材質・仕上げ スチール・メラミン焼付け塗装
最大処理風量・騒音 3.5m3/min 56dB
電源・消費電力 AC100V 215W 3.0A 50Hz/60Hz
本体構成 UV-A ランプ(強力型):15W × 6本
プレフィルタ × 1枚
HEPA フィルタ × 1枚
アフターフィルタ × 1枚(オプション)
特殊光触媒セラミックフィルタ(420×295×15mm厚)×2段
許容周囲温湿度 5~40℃ 85%以下